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バン、とテーブルを手が叩く。ざわつき始めた参謀たちは驚きをそれぞれの目に浮かべて、音を立てた主を見た。
「ガンマの暗殺人形、その名を冠しているだけであれはどれだけでも兵を屠る兵器と同じだ。貴方がたも知っているだろう、《死神》の能力を」
「た、確かにあの絶望的な戦線は暗殺人形が戦況を変えた。しかし、今回もそれが可能であると確証はない!」
「では、あの暗殺人形は《死神》と同等かそれ以上の性能だと言えばどうだろう?」
ニヤリと唇をマクシミリアンは釣り上げる。
「……では、我々はこの戦場で暗殺人形を失わずに戦況を変えられる、と?」
「ああ、その上、奴らには裏切り者の《死神》がいる。《死天使》を投入すれば、おそらく奴が出てくる筈だ。仮に暗殺人形を失うとすれば、《死神》が現れた時だろうな」
自信に満ちた言葉に誰もが息を呑む。あの《死神》と互角、その情報はかなりの威力を持っていた。
「つ、つまり、《死天使》を使えば、戦況を変えられるだけでなく、同時に《死神》まで釣れる、ということか」
「その通りだ」
***
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