ep.018 戦火に舞う天使

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 バン、とテーブルを手が叩く。ざわつき始めた参謀たちは驚きをそれぞれの目に浮かべて、音を立てた主を見た。 「ガンマの暗殺人形、その名を冠しているだけであれはどれだけでも兵を(ほふ)る兵器と同じだ。貴方がたも知っているだろう、《死神(グリムリーパー)》の能力を」 「た、確かにあの絶望的な戦線は暗殺人形が戦況を変えた。しかし、今回もそれが可能であると確証はない!」 「では、あの暗殺人形は《死神》と同等かそれ以上の性能だと言えばどうだろう?」  ニヤリと唇をマクシミリアンは釣り上げる。 「……では、我々はこの戦場で暗殺人形を失わずに戦況を変えられる、と?」 「ああ、その上、奴らには裏切り者の《死神》がいる。《死天使》を投入すれば、おそらく奴が出てくる筈だ。仮に暗殺人形を失うとすれば、《死神》が現れた時だろうな」  自信に満ちた言葉に誰もが息を呑む。あの《死神》と互角、その情報はかなりの威力を持っていた。 「つ、つまり、《死天使》を使えば、戦況を変えられるだけでなく、同時に《死神》まで釣れる、ということか」 「その通りだ」  ***
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