成り下がる

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成り下がる

 数年後、アツシとイタチの間にはウッチーという変わった名前の女の子が生まれた。  夜、彼女が眠るときイタチは伝説を話した。 「九鬼嘉隆は、日本の戦国時代に活躍した武将であり、軍略家でもあります。彼は戦国時代の動乱期において、織田信長や豊臣秀吉といった有力武将と交戦しました。また、彼は九鬼水軍を率いて海上交通の安全確保や軍事行動を行い、その戦功を重ねました。九鬼嘉隆は、剣術や兵法にも優れており、その武勇と戦略眼で多くの戦場で活躍しました。また、彼の生涯は多くの逸話や伝説で彩られており、その名前は日本の歴史において輝かしいものとされています」  イタチの知ってる伝説はアツシが知ってる伝説とは違った。イタチは人間より知能が低いから間違った歴史認識をしてるのかも知れない。  アツシは織田信長の配下として奉公することとなり、当初はその使命に誇りを抱き、忠誠心を胸に秘めていた。然しながら、歳月が経つにつれ、彼の心には痛ましい変化が生じた。野心という毒が彼の魂を侵食し、信長の意向に盲従するだけでは飽き足らぬ執念が彼を蝕んだ。  己の地位を固めるために、彼は邪道に手を染め始めた。その手段は容赦なく、彼の身のまわりの者たちを巻き込んでいった。利益と地位を追求する彼の姿は、かつての侍の精神とは対照的であり、周囲の者たちに畏怖と憎悪をもたらした。 「上司がクズだと、部下もクズだな?」  久々に遭った印出に言われた。彼は駿河の今川義元に仕えていた。アツシは深手を負った義元を逃がしてやると嘘を吐いて後ろから太刀で斬り殺した。  信長は冥途で死神に言われた『かつて殺した奴を殺すなよ』と。『殺せば貴様に災いが降りかかる』  信長は貴様呼ばわりされたことに逆上し、死神を斬り殺そうとしたが、凄まじい殺気に根負けしてやめた。  信長は死神の言葉に怒りを覚えたが、自らの命を危険に晒すことはできないと悟った。その代わり、信長は剣客や鞍馬天狗など、強力な武士たちを集め、羽柴秀吉の仇討ちを果たすことを決意した。秀吉は冥界から蘇り、今川義元と戦ったが前哨戦で斬り殺された。彼らは諸国を巡り、裏切り者を追い詰めるための情報を集め始めた。  一方、上杉景勝はこの情報に敏感に反応し、信長の動きを妨害するために軍勢を動員した。しかし、信長の剣客たちは景勝の軍勢をも退け、秀吉の仇討ちのために前進を続けた。  その間、信長は異国からの技術を取り入れ、猟銃を駆使して敵を撃退した。また、彼の配下の一人が通販を使い、秘密の情報を得ることに成功した。  そして、ついに信長と景勝の最終決戦の日がやってきた。双方は剣と銃、そして戦いの意志をぶつけ合った。その様はまるで古の軍歌に讃えられし戦いの再来のようであった。  しかし、信長が勝利に近づくにつれ、彼を金縛りにするような不可解な現象が起こり始めた。果たして、信長はこのまま秀吉の仇を討ち果たすことができるのか、それとも死神の予言通りに災いに見舞われるのか。
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