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「それでは、気絶沢駿 名探偵が推理します」
私がご説明すると、我が主人は、「さあ、来い!」と両手のこぶしに力を入れて目を閉じた。
私は「ごめんなさい!」と叫んで、気絶沢先生の右頬にストレートパンチをくらわす。
先生は、そのまま宙に浮き、5メートル吹っ飛んで地面にワンバウンドして倒れた。
ぴくりとも動かない。
「おい、のびちゃったよ」
「大丈夫か?」
その場にいた事件の関係者たちは、目の前で起こったことを理解できず、次第にざわめきが広がり始めた。
「これは、君を暴行罪の現行犯で逮捕しないといけないのかな? もし、怪我でもしていたら傷害罪だ」
桜田門警部が、私の右手を掴んだ。
「警部、ちょっと待ってください」
私は先生を追いかけ、両手首と両足首に手錠をかけた。すると、先生は突然起き上がり、目をぱちぱちと瞬かせながら周囲を見回した。
「いってぇ〜! ここはどこなんだ? 俺はなぜここに?」
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