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 俺に考えがあると言ってから数日が経った週末、 「お邪魔します」 「おう、そこ座れよ」  部屋で暇を持て余していた恵那のスマホに斗和から【俺の部屋に来い】というメッセージが届いた事で斗和の部屋へやって来ると、そこには忍の姿もあった。 「忍くんも来てたんだ?」 「はい!」  言いながら恵那は忍の隣に腰を降ろす。 「それで、何の用なの?」 「ああ、例の手紙の犯人を突き止めたから、お前にもその映像を見せようと思ってな」 「え!? 犯人分かったの!?」 「ああ。忍、頼むわ」 「はい」  斗和に指示された忍は返事を返すと、側にあったノートパソコンを開いて起動させた。 「これです」  忍の声に斗和と共に恵那がパソコンを覗き込むと、そこには恵那の自宅前を映した映像が流れ、それを早送りすると、ある人影が現れた。 「コイツが恵那に手紙を送ってた犯人」 「この人って……」 「町長の息子の柊木(ひいらぎ) 秀一(しゅういち)です」  恵那に嫌がらせの手紙を送っていたのは、町長の息子で恵那たちの通う学校の二年生だった。 「コイツを色々探ったら、どうやら恵那のファンらしい。しかも、結構熱狂的な」 「え、そうなの?」 「ああ。まあ、表には出してねぇ隠れファンって奴だけどな。さてと、犯人分かったし、どうしてやろうか」 「と、斗和……どうするつもりなの?」 「そうだな、まずは本人から直接話を聞いてみて、それから考えるか。恵那、お前はどうする? 一緒に来るか?」 「行く! 元はと言えば私が原因なんだから。私も、直接話をする」 「分かった。それじゃあ忍、予定通りの手はずで頼むぜ」 「了解しました!」  こうして嫌がらせの犯人を突き止めた斗和たちは、直接柊木に会って話を聞く事にした。
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