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預けるとか 面倒みるとか世話するとか なんだか ふたりともに私、 ペット扱いされてる気がする…… 「琴音は俺の大切な彼女なんだから、お前が心配しなくても、ちゃんとするよ」 「いやいやいや、無理無理無理、ありえない。腹を空かせた狼のところに子羊投げ込むようなもんだぞ?」 「ふっ。なかなか上手い例え方だな」 ふたりは 私を真ん中に挟み 右と左から口々に言い合いをする。 その様子は私たちにとって 日常茶飯事な見慣れた光景なだけに 愛ちゃんは注文されるであろう アイスコーヒーのテイクアウトの準備を静かに始める。 「じゃあ、琴音のこと1人にするのか?」 「う、そ、それは……」 「じゃあ、決まりだな。」 「あー、最悪だ!!よりによって、なんで俺なんだよ!俺を選んだ部長のこと、一生恨んでやるからな」 こうして ふたりとも 私に一度も意見を尋ねることなく 来週から1週間時兄の家に泊まることになった。 .
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