578人が本棚に入れています
本棚に追加
預けるとか
面倒みるとか世話するとか
なんだか
ふたりともに私、
ペット扱いされてる気がする……
「琴音は俺の大切な彼女なんだから、お前が心配しなくても、ちゃんとするよ」
「いやいやいや、無理無理無理、ありえない。腹を空かせた狼のところに子羊投げ込むようなもんだぞ?」
「ふっ。なかなか上手い例え方だな」
ふたりは
私を真ん中に挟み
右と左から口々に言い合いをする。
その様子は私たちにとって
日常茶飯事な見慣れた光景なだけに
愛ちゃんは注文されるであろう
アイスコーヒーのテイクアウトの準備を静かに始める。
「じゃあ、琴音のこと1人にするのか?」
「う、そ、それは……」
「じゃあ、決まりだな。」
「あー、最悪だ!!よりによって、なんで俺なんだよ!俺を選んだ部長のこと、一生恨んでやるからな」
こうして
ふたりとも
私に一度も意見を尋ねることなく
来週から1週間時兄の家に泊まることになった。
.
最初のコメントを投稿しよう!