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「あんまり無自覚に俺のこと煽るのやめろよ」
「私、煽ってなんか」
「俺は琴音より大人で、初めての琴音を怖がらせたくないから平気なフリしてカッコつけてるだけで、こう見えて結構ギリギリで理性保ってるくらい余裕ないから」
「っ」
耳元で
甘く囁くように
そう言われて
より一層に私の顔は赤みを増していく。
いつだって
どんな時もクールで大人な時兄が
余裕ないなんてそんな姿、想像できない……
でも
繋いだ時兄の手は
私と同じくらいに熱くて
相手のことを意識して
ドキドキしてるのは私だけじゃなかったんだね。
「デザート、買って行こっか」
「……うん」
デザートが売っている
コーナーへと私たちは歩みを進める。
プリンに
ケーキにゼリー。
たくさんの
美味しそうなデザートに
目を輝かせながらどれにしようかと悩む。
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