会員登録して一年が経過していた

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師匠「おおお……知らなんだ! 知らないとは、知るための素地なのじゃ。これを無知の知というんじゃよ。知らなければ、知ることはできぬ」 第一の弟子「……はい。おっしゃるとおりであります」 師匠「ああ……陛下の命を受け……シベリア鉄道に乗って、アルプス国家要塞を探しに行き、帰国してみたら、わしは自分の祖国がわからなくなってしまっておるようじゃて。……()くなる上はやむをえない」 第二の弟子「…………」 師匠「そう、わしはここで好きなことを好きに記してゆくものを作成しようではないか。……弟子よ、そなたはよくよく理解しておるはずじゃ……想像は創造へとつながるものである、と!」 第一の弟子「わかっておりまする、我が師よ。…御手(おて)に筆を握れば、感覚がよみがえりましょうぞ」 師匠「……うむ。わしの愛用の筆をここへ持ってまいれ!」 第一の弟子「はッ……これを」 師匠「ふぅむ……よし、見ておるがいい……わしの筆致(ひっち)刮目(かつもく)せよ!」 第二の弟子「……皆様、()のような方ではありますが、ここはひとつよろしくお願いいたします」
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