1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめんごめん。私は弓師アンド鍵開け師のミヤコ。こっちのヒゲが戦士スエヒロ、こっちの無口くんが魔法剣士のシオ。よろしくね」
「あ、はい。私は……」
私が自己紹介しようとすると、ミヤコは、
「あややめ、こと、アヤメでしょ? 元アイドルグループのメンバーの」
と先回りした。
「は、はい……」
よくご存知で。
「ちょーっと空気読めない、魔術師の」
……よくご存知で。
ミヤコに言われ、私はちょっとムッとした。
「わりぃな、お嬢ちゃん。ミヤコはダンジョン配信アイドルのオタクでよ」
と、スエヒロがフォローに入る。
え、この可愛い子、アイドルオタクなの?
ミヤコの方がよっぽどアイドルみたいな見た目なのに!
一方スエヒロは、私の方を見た。
そして、
「しかしあれだけの石化魔法を何でもないようにやっちゃうとはね。ミヤコが、アヤメはグループ内では冴えない方だったって言うけど、いや信じられない」
と言う。
えー。なんか急に褒められた。
嬉しい。
そう思っていると、タロウくんが、
「そーですよ、アヤメ先生はすごいんです!」
と胸を反らせた。
「魔術師はだいたいサポート専門とかバランス型なのに、アヤメ先生は攻撃特化型! かっこいいんです!」
タロウくんの言葉を聞いて、スエヒロとミヤコが、
「「おー」」
とリアクションする。
恥ずかしい!
うれしいけど恥ずかしいぞこれ!
最初のコメントを投稿しよう!