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これは泣いちゃうでしょ……
皆様ごきげんよう!!
中勘助さんの『菩提樹の蔭 他ニ篇』(岩波文庫刊)を読み終えました。
タイトルチューンの『菩提樹の蔭』だけが創作小説で、あとは『郊外 そのニ』と『妙子への手紙』がそれぞれ、随筆と書簡です。
なのですが、全篇、これは中勘助さんが大事にし、可愛がっていた妙子という女の子が絡みます。
『菩提樹の蔭』の冒頭には、妙子さんとは書かれておりませんが、妙子さんがまだ子供時代、中さんのお膝にのせられ、童話のようなお話を語ってやったこと、いつしか妙子さんも娘になり、さらには結婚して、今度は妙子さんが自分の子供をお膝の上にのせていること、そのために書いた作品とのささやかな序がついております。
『郊外 そのニ』で、妙子さんの名前がはじめて出てきます。それも、まだ九~十歳の女の子。こちらは随筆なので、中さんがそれ飛ばしすぎなんじゃないかというほど妙子さんを可愛がっている姿を書き込んでおられます。
なにかあると妙子さんも中さんもお互いにキスしまくっているんですよ……(唇に、ではありませんけどね)。
で、中勘助ファンとしては、それだけで済むまい……と思ってしまうんです。
本書末尾の『妙子への手紙』を読む前から。
『妙子への手紙』では、もう妙子さんは大人の女性であり、なおかつ結婚し、お子様もおります。
でも往時のように、妙子さんはいろいろな相談を中さんを頼りにしているようなのです……中勘助さん側の書簡しか掲載されていないので細かいことはわかりませんが……。
『妙子への手紙』の末尾、たぶんもう読者は心の準備ができている、というか中勘助さんはそういう書き手、というのをわかってしまっているかのように。
ここではネタバレしちゃうので書きませんが……。
中勘助さんの哀感の詰まった一冊です。
わたしが入手したのは2000年秋の岩波一括重版の版なのですが、これをつねに読めるようにしない岩波文庫編集部にはもどかしさを感じます。
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ペコメありがとうございます!!
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珠🐰ちゃん>ああ、でも古典的作品は、パクったとしても無数のパクり方があるから、凄腕の方がやってみたらかなりのものになりそう。
未季ちゃん>同じ日本語ではないようなものですからね鏡花さんは……💦 金沢、いいなあ。わたしは安倍晴明やその母、葛の葉さんがらみで京都行きたいです。
露は怖いし、本当に信用できません。なんだかんだでウクライナ、日本と両方面で侵攻を考えていても驚きません。もちろんそんな事態にならなければいいのですが……国連もほんとにあたおかですよね。
ちなみに外交特権での悪さの数、中国の外交官よりも露の外交官のほうが酷いらしいですよ。
澁谷さま>そうなんです、文字の選択からして美しい、そして書き手の「くせ」、ですよね……!! 鏡花さん、大谷崎、三島さんも太宰さんも!!
倉橋さま>ぜひぜひ再読を! ニワカのわたしに鏡花をもっと楽しむコツを教えてください!!
めいちゃん>ゴロモさんの絵、色使いがほんとセンスあって……💕 サムネとして表示されても活きているのですよね、めいちゃんが描いてくださった『重装甲歩兵』のように。
「けだし」は、「蓋し」と漢字で書く副詞のほうです! まさしく、とか、たしかに、みたいな意味の。
すみませんちょくちょくやりますよね💦>表題と中身がまったく違う。でもバックアップはほんと、毎日でも……!!
最悪の事態想定は、危機管理の基礎ですものね。極東方面の部隊はおそらくですが、ウクライナへは投入されていないと思うんです(距離がありすぎて)。
なので、本当に怖いですよ。おまけに、22日から天皇陛下が英国へ行幸されるのです。そのあいだ何もなければよいのですが……。
めいちゃんの『教育ノススメ ANOTHER』と未季ちゃんの『魔風恋風』、それに真哉ちゃんの『魔女失格のドロシー』はすさんだわたしの毎日の楽しみですから!!
ちなみにわたしはもう公威さん推し! ですよb
真哉ちゃん>そうなんですよね、あれだけずーっと描写に描写を重ねるとだんだん人間離れしてくる……>「異化」というか「あやかし化」というか……。そんな書き手は鏡花さんしかいないんじゃないかという。
『辰巳巷談』、もっと評価されてもいい傑作ですよね! そうそう、鏡花初版本とくれば装丁が鏑木清方さんでした>九九九会 それにしても生田耕作先生のこわいイメージ……w
あやかし=亡きお母様、だったのですか、鏡花さん。鏡花研究書も読もうかしら……?
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