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やはり鏡花はすごい……
皆様ごきげんよう!!
泉鏡花の『海神別荘 他二篇』(岩波文庫刊)を読み終えました。
美文に酔いしれる文体はいつもどおり。
しかしこの本に収録されているのはすべて戯曲。
なので、いつもの小説に比べると、多少は読みやすいかもしれません。
『海神別荘』はラストの地上世界、人間の世界への強烈なディスが効いていて、なんだかスカッとしました。
「おい、女の行く極楽に男はおらんぞ。男の行く極楽には女はいない」の科白からしてなんだか恰好いい。
ちょっと筒井康隆先生の『美藝公』のような……。
『山吹』は「夫人」の「人形使い」へのサディズムというか、「人形使い」のマゾヒズムが輝く傑作。旧態依然とした「家」の論理への鏡花流ヘイトが光ってます。
『多神教』わたしはこれ泉鏡花の隠れた傑作だと思います。
「お沢」さんの丑の刻参り、そして、御例祭を前に盛り上がる俗物ども……神主のような神職から村人まで……「お沢」が丑の刻参りをしていたと知って、自分たちが祭神、媛神の虎の威を借りたような酷い折檻。
そしてそこへ降臨する、本物の媛神様。
これもそうです。因習のような「ムラ社会」への軽蔑。
残念ですが、本書は正漢字、正かなづかひではありません……。とはいえ、読みやすいでしょうし、はじめての鏡花作品にもいいかもしれません。
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ペコメありがとうございます!!
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未季ちゃん>安心して……! 露外交官の次に酷いのが中国の外交官らしいからw ほんともうここらと断交してほしいです。
中勘助さん、ロリコン疑惑……ってぐらい随筆『郊外 その二』での妙子ちゃん(当時10歳)にキスしまくりですから。もうほとんど父親みたいな感覚だったのかもしれません。
めいちゃん>屋根の上の救出劇から~、わかりみとしか! 公威さんあの傷大丈夫なんでしょうか……;; 素敵連載が多すぎてもうたいへんですb わたしも頑張りますよ。もしかしたら、公募いくかもしれません。
倉橋さま>中勘助さんのしんとしたような文体がまず好きなのですよ📕 『銀の匙』だけじゃもったいない作家です。
澁谷さま>たしかにロリ感はないですね。とはいってもこんなに頻繁にキスばかりしていて大丈夫なのか……!?とは思います……💦
中勘助さんの時代的にも、それほどキスに違和感ない時代、でもなさそうだし、ただ、お相手の妙子ちゃんは、ちょっと両親から相手にされておらず、かわいそうな立場でもあったようです。
珠🐰ちゃん>多頭飼いなのか保護猫ちゃんをいっぱい飼っているのか……いずれにしてもたいへんよね……。近所の斎場にもそういうのがあればいいのに……;;
みーちゃんもいまごろは新しいお友達見つけて楽しくしてるのかな。エリザベスカラーも外れて。
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