届かなかった手紙

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はるちゃん、わたしも中学生になったよ。 制服来て、少し大人に近づいた感じだね! はるちゃんは2年生か。 同じ学校だったら先輩なんだよね。  「はる先輩」 それも良いな。 なんて。 えへへ。 わたしはそれなりに楽しくやってるよ。 新しい友達も出来たし、一学期の間に2回コクハクされちゃった。 わたし、モテるんだぞ。 「好きなひとが居るから」って、ごめんなさいした。 もちろんはるちゃんの事だよ。 これからは高校受験に向けて、夏休みは近くの塾の夏期講習に通うんだ。 はるちゃんに会えなくても、あの長閑な夏休みが過ごせなくなるのは寂しいな。 東京の夏はすっごく暑いの。 そっちはだいぶ涼しいんだよ。 でもって、ハルとアキが一緒に居たら、もっと過ごしやすいんだ。 あの場所で思い出に浸る事も出来ない。 その間にふたりとも少しずつ大人になって、変わって行っちゃうのかな。 はるちゃんがもっと遠くなっちゃった気がして、でもわたし、いつか再会出来るのを信じて、それを楽しみに毎日を過ごしてるんだ。 だから毎年、夏休みにこうしてお手紙書くの。 また会えた時に読んでもらえる様にね。 では、また来年。 元気でね。 わたしを忘れちゃ、嫌だよ。
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