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ごくっ……
はい、ごめんなさいっっっ！ 確かに威勢は張りました。認めます。でもやっぱり怖いものは怖いんです……それもなんか付いて来てるしっ。自縛霊って言いながら何に縛られてるんですか！？ もうお構い無しですか？？
「大丈夫？」
はい、出ましたお約束の彼氏さんのお優しさっっ。あんたは大丈夫でしょうけどね。分かってますか？ このハンデ！ すでに私には強い味方がいるのよっ！！ 自縛霊と名ばかりの自由霊。
席に着く。あぁ……なんて座り心地のいい指定席。回りを見渡せばチラホラ物好き連中。前の席なんか白いワンピースを着た少女。あんた振り向いてニタニタ笑いながらなんか言わないでしょうね？ 隣には鈍感彼氏が目を輝かせ、そして反対の隣にはこれまた黒い穴の開いた目で見てる女！！ いつか質問したい。どうやって見てるんですか？ って。
さぁ始まります。暗転、広告、ドッキドキ。私は彼氏の手を握ってる。そして……女は私の手を握ってる！！！
──なんでよっ！！？──
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