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柏木氏の人となりや来歴については、個々の記録を通じて明らかになるだろう。ここでは彼の風貌を簡単に説明するだけに留めておくことにする。顔立ちは端正で、美男と言っても構わないだろう。頭の回転は恐ろしく速いが、ユーモアのセンスもある。一七二センチの身長に対し、体重は六十キロそこそこで、いくぶん痩せている。ただし、頻繁にフィールドワークに出かけるので、脚力は強い。眼鏡はかけておらず、裸眼で左右とも視力1・5、体長一ミリ以下の種も多い寄生バチの研究にはうってつけだというのが自慢だ。色白だが日焼けに弱いのが弱点で、強い日差しを浴びると肌がすぐ真っ赤になってしまう。夏場の外出には日焼け止めと、帽子が手放せない。
趣味はチェスと音楽鑑賞、それからカプセルトイのコレクションだ。先日も、カレハカマキリの造形に一目惚れしたと言って、擬態昆虫のカプセルトイ全五種を大人買いしていた……。
前置きはこのくらいで十分だろう。彼の功績と才能が、一人でも多くの方々の知るところとなれば幸いである。
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