3人が本棚に入れています
本棚に追加
永瀬弥生。
典型的な、眼鏡女子。
地味な服装に、真っ黒い髪を、昭和的な三つ編みにしていた。
だから、社内では目立たず、飄々としたイメージがあった。
顔も平凡、乳も平凡、尻も、平凡。
色気のない、黒のパンツばかり履いていた。
これは、勃起を収めるには適役、僕だって、誰かを利用できるさ、と、眼鏡の奥を覗き込む。
その間もなく彼女は眼鏡を外した。
あれ?かわいいぞ。
トテ子に似ていた。
まずい、この状態で、このひと。
永瀬は容赦なかった。
「トテちゃん、ずっとあなたを見てる」
「あなたも、トテちゃん見てる」
「なんかあった?」
距離を縮め、詰め寄る。
トテ子の視線が、永瀬の頭越しに刺さる。
あっ!
「ごめん、トイレ」
パンツ、ダメにしちゃった。
戻った時には、すっきりして話せる。
そう思っていた。
最初のコメントを投稿しよう!