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必中
そして、私達は、無事アカデミーに帰ってきたのでした。
「おう。お前等、連休はどうだった?」
多分、4日か5日は寝ていないでろう、私のだ大好きなカッコいい彼氏が、飛行挺舎の待ち合いロビーに集まった、私服の生徒達に言った。
「はえ?まあ、どうということのない、ただの連休でしたんのよ?」
王宮帰り?って体の、アリエール・リトバールが、物凄いゴージャスなドレスを引き摺って応えた。
「お母様に、オペレッタ鑑賞に振り回されましたの」
「オババと、ランおじさんの3人で、温泉旅行に行ってきた」
ポヤっとした、エメルダ・パストーリがそう応えた。
そのあと、新聞では、西の大陸の首長が、温泉ツアーを堪能したと書かれていた。
「王宮の、タダニャン開発に傾注していました」
ビシッと挨拶した、けったいな生徒が応えた。
ああ、うちにもいるのね?こういう生徒が。
「で、あれか。マリルカはまだ帰ってこないのか。あれ?そういえば、ユノは?」
「みんなお帰り!ふえ?ユノ?ああ、何か、月曜日に、どこかに走っていっちゃいました」
お迎えしてくれた、ルルコット・タルボットはそう言った。
「走って?縮地で?どこに行ったんだ?あいつ」
彼は、探しに行こうか。とか考えていそうだった。
私にとっても、ゴールデンウィーク丸々旅行していた訳だったし、最後、酷いことになったので、自室に戻って一息吐きたかった。
「ああ、貴様か」
廊下の一角に、妙なスペースが、勝手に出来上がっていた。
「――魔王?」
そう。伝説の魔王が、椅子に座って、こっちを見ていた。
「連休中に、まあ、学校生徒共相手に、商売をしようと考えたのだがな?連休が終わらんと、殆ど認知されんということに、さっき気付いたのだが。しかも、帰ってきた生徒に、声をかけたのだがな?不審がられて、全く相手にされん。つまり、貴様が最初の客だ」
キオスク魔王屋って看板が。
まさか、この人、連休中、ずっとここに座っていたの?
よく解らない、物品がずらっと並んでいる。
殆ど全てが、見たこともない物品だったようで、小さく、商品の説明書きがされている。
その中に、とても気になるものがあった。
「検査――薬?」
「ん?ああ、それはほぼ、勇者専用のものだ。トイレで使え。陽性であれば、印が出るぞ?ただな、あまり焦って使うな。確定するまで、1週間ほどかかる」
殆ど無意識に、財布に手が伸びていった。
フランチェスカー♡
背後から抱きすくめられて、あん♡おっぱいに、手が伸びてる♡
「今日最終日だろ?明日から学校始まるし♡ねえ♡ババアの部屋に行ったら、いなかったんだ♡それで、校長室デート、してみない♡?」
「んもう♡空き教室以外の、廊下とかじゃ、嫌よ♡入り口のロビーで、生徒がたくさんいる中で、いっぱいされちゃったし♡」
アリエールの声に紛れて、ビューッとされたこともあった。
「あああ。認識阻害魔法の、ちょっとした実証実験が、行きすぎただけだって♡ババアのいない校長室で、ドロドロになろうよ♡」
あ♡ああん♡おっぱい、凄い敏感になってる♡
うなじの匂いを嗅がれちゃってて♡
あー、この発情臭♡堪らんなあ♡
お尻を鷲掴みにされながら、校長室の中に入っていった。
あー♡もう、何て可愛いんだ?俺のおっぱいちゃんは♡ババアはいないし♡最高♡
入って1分もしない内に、立ったままのフランチェスカを、ジュブジュブってやった。
いや、俺だけが気持ちいいエッチじゃ、駄目なんだよ?彼女が喜ぶことしよう♡
うお♡子宮が降りてきちゃって、俺のワンちゃんの先っぽキスしてる♡
我慢出来なくなっていた。
気が付いたら、お腹の中いっぱいにされちゃってて♡
「ん♡ねえ、魔王が、お店開いたの、知ってる?」
「ああ、あいつ、何か連休中にしてたなあ?」
「うん♡いいもの♡買っちゃった♡」
「え?何を?」
「秘密♡ねえ、それより――」
校長先生の、机の上で、私は、足を開いて、
「続きは、ベッドで♡して♡」
じゃあ、フカフカのソファーでしようっか♡
「うん♡「じゃー」しちゃったところは、俺が、あとで片付けるよ♡ 」
その日は、過去最大の回数、彼女としちゃっていた。
女の子と付き合う場合、じゃーという現象は、絶対について回る訳だが、たまに、その先には、じょーっていう現象も起きる場合がある訳で。
じゃーも、じょーも、嫌いじゃないんだよなあ。じゃーはオシッコじゃないし。じょーは、まあ。
でもさあ、凄くいい匂いするんだよなあ。最高に気持ちい時に出ちゃったじょーは。
そんなこと考えながら、ババアの部屋の床を拭いていると、
「換気くらいしなさいな。匂いでバレバレよ?」
「いきなり帰ってきて何だああああああああああああああああ?!ババアああああああああああああああああああああああああ!!」
現れたババアは、手に、オシッコ臭を漂わせていた。
「貴方が旅行に行った途端、滅亡した街を見に行ってきたのよ」
「って、俺が何かしたみたいに言うなよ。あんなの、巫女の玉砕攻撃だった訳だし」
「ふうん?それで、聖女には、会えたの?」
「俺が会ったのは、二重人格めいた、チミっ子だけだったけどな」
「あらそう?次の論文、期待してるわね?」
「論文?教員生活で、そんな余裕ないんですがね?」
「余裕がないですって?それは、もしかして、これ?」
何?そのオシッコ付いた棒みたいなの。
「ねえジョナサン?妊娠検査薬ってね?この、先端に、オシッコをかけて、2分くらい待つのよ?ほら、パパさん?」
「あからさまな不正してんじゃねえよババアあああああああ!パパって書いてあんぞ!それ!うばああああああああああああ!俺を襲う気かあああああああ!ババアああああああああああああ!」
ババアに襲われた俺は、魔王の店とやらに逃げていった。
体が、妙にダルかった。風邪かしら?旅疲れ?
ふう。彼のベッドに身を横たえた。
流石に、校長室で、7回もビューってされるとは、思わなかったわ。
本当にダルい。熱っぽいし。
まさか――本当に?
思わず、買った検査薬に、手を伸ばしていた。
多分、今、私、ジョナサンの赤ちゃん、孕んじゃったみたい。
でも、まだ薬には。
魔王は、1週間経たなきゃ、解らないって。
ああ、でも、凄く嬉しい。
赤ちゃん出来たら――ね?パパ♡?
おう。貴様か。何があったのだ?
放っとけえええええええええ!ボケえええええええええええ!
ニッシシ。まあ、あのおっぱい、犬にラブビーム出してたの、解ってたのでぃいっす!
エウリアデは、頭の悪そうな物言いをしていた。
「だからまあ、今ごろ、ボテおっぱい化しているはずなのでぃいす!」
これで、また私に愛を誓うカップルが。とか、愛神は思っていた。
「確かに、あの娘はそうであったのだろう。おぼこでなかったので、興味は全くないが。されど、あの男は、必ずロリコンになるであろう。おぼこ食いの、ロリコン共め!こんがりと、焼きたいのだ」
この、気色の悪いロリコンは。エウリアデの中にいた女は、そう思った。
今日は、貴様にぴったりなものを、下賜してくれようと思ってな?
何のこっちゃだ。お前は。
俺は、魔王と、昔、自主練していたスポットにいた。
「先日、エリゴールとか言う、滝谷三男博士を滅ぼしたであろう?それで、接収した、連中の武器だ。銃という器物だ。歴史含めて、説明してやろう」
この馬鹿の自慢げな講釈を、2時間聞かされた。
では、どれを使う?
目の前の机の上に、ずらっと、銃器が並んでいた。
おえ。流石に、早すぎない?
トイレから出てきたフランチェスカは、いよいよ、自身の予感が正しいことを理解していた。
こんな、急につわり?何か、妙なこと、起きてない?
よく解らないけど、今度会ったら、絶対、ぬたあんんってしてやる。う。
慌てて、トイレにUターンしていった。
何故だ?
「アサルトライフルの制圧力は、散々説明しただろうが」
「まあ、すぐ弾切れになるだろう?だったら、これが一番いいと思ってな?早速、撃っていい?」
何をしたの?ジョナサン。私は、彼に凄くムカついていた。
――え?この本、誰が?
アラオダー・ファーストエビル著、「初産あれやこれや」?
とりあえず、読んでみたのだが、
受精から着床まで、10分?それで、もうつわり?
何だろう、途中経過、すっ飛ばしていない?
ああでも、早速使っちゃった。印出てる。
だから、早すぎない?
凄く、妙な現象が起きているのを、知る者は誰もいなかった。
いつ告げよう?彼に。
私は、ちょっと困っていた。
ううむ。信じられん。この未開人は。
「――百発百中、ではないか」
下賜してやった、9ミリは全て的の中心を、正確に貫いていた。
「――な?必中、だろ?」
しばらく経って、色々あった俺は、色んな娘っ子相手に、その性能を発揮するようになるかも知れなかった。
了
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