セカイのオワリ

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セカイのオワリ

「現在政府は避難を・・・・・・」 ピッ 煩わしいテレビを消し、静まり返った室内でベッドに転がり込んだ。 世界は騒々しく動いている、自分が思っているより何倍も。 壁に掛かっている時計が意味もなく秒針を進めていく。 それは一定でどこか心地が良く、だんだんと意識が夢の世界に飲み込まれていった。 ピンポーン 騒がしいチャイムの音が聞こえ目を開く、まだ頭の中は起きていなかったが体は癖でインターフォンの通話ボタンを押していた。 「はい」 「あ、リク!ごめん寝てた?」 「まぁ~寝てたよ、どうした?」 「起こしちゃってごめんね、少し話したいことあって・・今いい?」 「あ~いいぞ~」 通話ボタンを離して玄関の鍵を開けた。 「おっじゃましま~す」 かなはいつも通り栗毛のショートの髪形で、靴を丁寧に並べてから居間へと向かっていった。 それを追いかけるように自分も居間へ向かう。 既にかなはベッドにもぐりこみ、うにょうにょと謎の生命体のように蠢いていた。 「お~い何やってんだ~」 ベットで蠢いているかなの横に座ると一瞬びくっと動いて布団から顔を出した。 「別に何も~」 「かな、行かなくていいのか?」 「ん~どこに」 「ほら、船だよ」 かなは自分の手で前髪を解かしながら目を合わせずに話を続けた。 「あ~でもあれって三時間後に伸びたじゃん?」 「え?そうなの?」 「あ、そうだ!」 「ん?」 「一緒にご飯作ろう!」 「なんでいきなり・・・・」 「だってだって最後だよ!?この地球で料理するのも!」
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