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チーム(1)
創造性を身に付けようとか、チームで一つのものを作ろうという講義で。
先生が決めたチームに分かれて、一つの祭りについてまとめて発表する機会があった。
私は奇跡的に瑠花と同じチームになる。嬉しかったけど瑠花は疲れてるだろうし、私が瑠花の分も頑張りたい。
一方、黒のズボン黒のアウターを白いシャツだけで整えているほぼ黒いやつは、煌河くんと別のチームになって気まずそうにしていた。
「むむ、瑠花レーダーがびびっと。もう、絵馬はまた黒助を見てるんだねえ」
「え、あ、え?」
「情けない声出しちゃって。大好きすぎるんだから」
私は黙ってしまった。
黒助くんに恋をしてる私は瑠花に言い返せない。
「でも絵馬がいて助かるわ。あと今回は私も頑張らせてもらうわ!」
「バイトしたいから私がその分頑張るものかと」
「私そこまで悪魔じゃない! せっかく絵馬と同じチームになったんだから、楽しみたい」
「そっか。なら頑張ろうね!」
「今の笑顔、かわ。かわいい」
と瑠花は真顔で言うものだから。私は悪寒がしてさっと離れる。
「逃げんな!」
しかし瑠花は私に抱きついてくる。私は瑠花の本気に驚くことになった。
私と図書館やパソコン室でのインターネット利用で情報収集することもあったが、一人でも私以上に準備していたのだ。
何かに急かされるように。
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