ドキドキの研修が始まる!?②

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ドキドキの研修が始まる!?②

「へ~獣医学科に研修に行くのか」 学食のからあげを頬張りながら遼は光琉の言葉を繰り返した。 「はい!牧場で色んな動物を飼ってるので、基本的な医療知識を身に付けたいんです」 「勉強熱心だよな、ほんと犬塚は」 えらいえらいと遼が茶色がかったふわふわな光琉の髪を撫でる。光琉は嬉しくてふふっとはにかんだ。 「田舎から出てきたのも実家のためだろ。こんなちっこい体で一生懸命頑張ってるんだって思ったら......」 さらに遼はよしよしと光琉の頭を撫でまわした。どうやら遼はこういう忠犬わんこ系に弱いようだ。 「ここで学べるものは全部吸収したいので......だけどなんか研修を担当してくれる人が、獣医学部だけじゃなく医学部にも在籍してる人らしくて」 撫でられぐしゃぐしゃになった髪を直しながら、そんなこと可能なんですかね?と光琉は首を捻る。 「そんなのかなりストイックじゃないとできないことじゃないですか、めちゃめちゃ厳しい人だったらどうしよう......」 二学部を一緒に学ぶなんてそうそうできることじゃない。いや普通ならできない。そんなことができるのは並大抵の努力ではなくて。きっと、とてもタフで精神力が強い人に違いない。 (そんな人が担当って......俺ちゃんとこなせるかな) そう思って光琉は怯える。 「あ......近衛(このえ)が担当するんだね」 「はぁ~~~⁉ あいつが担当なのか⁉」 大河が出した名前に、遼があからさまに嫌そうな顔になった。 「だったら大丈夫だよ。近衛は優しいし、それにめちゃめちゃ面倒見もいいしさ。安心して!」 ねっと笑う大河の言葉に、光琉はホッと胸を撫でおろす。 「そっか......青木先輩みたいな人なんですね。だったら大丈夫かも......」 「はぁ⁉ 誰が誰みたいだって‼」 「そうそう、遼みたい」 「やめろ! あんなガサツな大男と一緒にするな!」 騒ぐ遼の隣で大河はにこにこと笑っている。 (そっか優しいのか......なんとか研修やっていけそうでよかった) 大河の笑顔と、担当者が優しい人だと分かって光琉はホッと息を吐いた。
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