エピローグ

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エピローグ

 その後、宮原先輩は犯人逮捕に貢献した事で署長より表彰されたが私は非番中であった為、表立って表彰はなかったけど、配属先の交番の班長がごちそうをしてくれた。  それから数日が経ったある日、交番で宮原先輩に銀行強盗の件で声を掛けられていた。 「しかし山名もついていないな非番中に銀行強盗に巻き込まれて、犯人逮捕に貢献したのに非番中で手柄はなし、班長からおごってもらうだけだもんな」 「私は別に、ただ人質のみんなが無事でよかったしそれで十分ですよ、銀行からも感謝の言葉をいただきましたし」 「またまた強がっちゃってーー」  ウザイなこの先輩、そう思っていたらあの時の若い男の人が訪ねてきた。 「あ、お姉さん、こんにちはここの交番だったんだ」 「こんにちは、あの時の!どうしたの?」 「いや、俺お姉さんにお礼が言いたくてさ、こうやって助けられたし、なんていうかありがとうございます」 「ううん、警察官として当然だよ」 「それでさ、今大学に通っているんだけど何がしたいか決まってなかったけど、警察官を目指そうと思う」 「ええ、私が言うのもなんだけど、結構大変な仕事だし、もう少し考えた方がいいんじゃない」 「俺さ、今までどうやって目立つかとかしか考えてなかったし、SNSを始めたのも目立ちながら稼げないかって理由だったんだ、でもお姉さんが俺達の為に身体を張ってくれて、なんか俺カッコ悪いって思ってさ、だから正しい手段で人を守れるように警察官を目指すよ」
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