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「違法賭博したうえに、銀行強盗なんて、どうしてそこまで罪を重ねるんですか?」
「賭博はちょっとした遊びのつもりだった、ところが借金が膨れ上がっちまって、まともに働いても返せねえ額になってしまった、だから俺達はこうするしかなかったんだ」
「こうするしかなかった?それでおじいさんが死にかけて、赤ちゃんが怖い思いをしたんですよ!」
「ああ、うるさいなあ、他の奴らがどうなろうと俺達はどうでもいいんだよ!」
なんて身勝手な言い草、そもそも大金に目がくらんで違法賭博に手を伸ばしたのはあんたらじゃない。
「あとは署でゆっくり話を聞こう、連行しろ!」
「はい!」
現場を指揮していた刑事が警察官に連行の指示を出すと私と宮原先輩にも声をかけた。
「お手柄であったぞ宮原巡査長、山名巡査」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます!ですが自分は頼まれごとをしたに過ぎません、山名巡査の情報提供のおかげであります」
「だが山名巡査は非番であったし、正式な手柄にはならんのか、まあ上司からお祝いでもしてもらいなさい」
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