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「まず、就職したい会社が、番ったオメガしか取らないかもって噂があって? エントリーで俺と番う予定だって出した?? それで、面接試験までこぎつけた??」
高大は首ふり人形みたいに首を縦に振り続ける。
横峯は、指折り数えて、「情報多いな」と独り言を合間に挟んでいる。
「うーん……番ったオメガって、確かにフェロモン事故とかは防げるけど、高大はわかってる??」
横峯は首を傾げて高大を見る。
「発情期の時に中に出したらほぼ100パー妊娠するんだよ?? すぐに産休に入られちゃうって会社が考えないとは思えないんだけど……」
「中に出……っっ!!」
横峯の赤裸々な言葉に、高大は顔を真っ赤にした。
「うん、その顔はそんなこと考えもしなかったって顔だね。もちろんちゃんと避妊するつもりだけど、俺、高大の発情フェロモン浴びたらちゃんとできる自信ないよ?」
真っ赤になっている高大の顔を覗き込む横峯はちょっと早口で満面に笑みを浮かべて言うと、何ごともなかったように更に続けた。
「でも高大が俺と番うつもりだったってのは嬉しいなぁ。そこまで考えてくれてたんだー」
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