3. 何かすごい山

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3. 何かすごい山

 次の発情期(ヒート)を一緒に過ごすというのが、何だか凄く付き合ってるっぽい感じがして、高大はそれだけでお腹の奥がキュッと疼いた。  発情期の時にアルファと一緒に過ごすということは、「セックスするよ」というのと同じ意味であることは、高大にも何となく察することが出来ていた。さすがにそこまで無知ではない。  発情中は、兎にも角にも中に入れたい入ってきて欲しいという意識が高まってしまうから、そこにアルファがいてセックスしないで過ごすというのは無理なんだろうなと高大は思っていた。  とはいえ、そんな経験などないため、高大は悩んでいた。横峯に部屋においでなんて言われて、高大は断れなくて頷いたものの、「ヒートがくるから家行くね」みたいなことはできる気がしない。  発情期のたびに、自分がオメガであることを呪ったり自虐的になったりすることもあったが、何だかソワソワして高大は発情期までの日数をカウントしていた。  楽しみなのかもしれない、と思って、高大は自身を変態だと思った。横峯とセックスする妄想をしている。信じられない。二人で過ごしてもドキドキして、離れて一人になってもドキドキしている。
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