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「使ってもいいんだよ?? 洗濯しないで取っておいたんだから」
「いやいや、絶対洗濯嫌いなだけだろ!」
高大は、洗濯機のスイッチを勢い良く押した。
そんな高大を、横峯は嬉しそうに後ろから抱きしめた。
「何か口悪い高大も、素を出してくれてるみたいで嬉しいな」
高大の首筋に横峯の鼻先が掠めて匂いを嗅ぐ。
「濃くなってきた……」
噛まれるわけじゃないとわかっていても、首筋に感じる感触に、ゾワッとして高大は片手で首筋を押さえる。一応チョーカーはしているけれど、何だか心もとなくて、ゾクゾクして、足から力が抜けそうになる。
「大丈夫。いきなり噛みついたりしないよ」
そっと横峯が囁いて、その瞬間、高大はブワッと身体が熱くなるのを感じて、くたっと横峯にもたれかかった。
「は……っ……」
「いい匂い。ヒートきたんだね。ベッドまで連れてくね」
横峯がどこにそんな力があるのか高大を軽々持ち上げて、ベッドまで運ぶ。
ベッドは、横峯の匂いがして、高大はますます息が上がる。
「き……急にごめん……も、無理ぃ……」
くったりベッドに沈み込む高大を横峯はそっと撫でる。
「大丈夫だよ。俺に任せて」
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