4. バッグの中身  ☆

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4. バッグの中身  ☆

「もっと……もっとさわってぇ……」  頬を撫でるだけで乱れる高大のむせ返る匂いに、横峯は理性を失いそうになり、頭を振る。  ようやく、付き合えることになったのだから、優しく、ぐずぐずに甘やかして、ずっと一緒にいたいって言わせたいのに、壊れるくらい自分のものにしたい衝動が同時にこみ上げてきて、横峯は、つい高大の首筋に視線を向けてしまう。 (今じゃない、今じゃ……)  首筋から気を逸らし、高大の唇にむさぼりつくようにキスをする。  普段全然スキンシップには縁がないような高大も発情期(ヒート)の欲望には抗えないのか、横峯の激しいキスに応えるようにあぐあぐと舌が動く。 「んっ……おねがい……おねがいだから……入れてぇ……」  懇願するように高大が横峯に縋りつく。 「待って……ゴム取ってくる……」  ハッとして横峯が言うと、高大は「俺のバッグに入ってるからぁ……早くぅ……」と言いながら、自分が家から持ってきたバッグに手を伸ばす。しかし興奮して乱れて息も上がっているためか、バッグの中身を上手く出せず、バッグの中身がそこら辺に散乱した。  横峯は自分の頭が真っ白になるのがわかった。
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