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朝になっても横峯からは何の連絡もなく、ようやくきたメッセージには「今朝は別々で学校行こう」と書いてあり、なぜだか悲しくなって高大は目の奥がツンとした。
もう、今日は大学に行かなくてもいいかなという気分になり、眠れなかったのもあって、高大はそのままベッドに潜り込んだ。
高大が目を覚ますと、辺りはすでに暗くなっていて、スマホがチカチカと光っていた。
寝起きのボーッとした頭で、スマホに目をやる。
――大丈夫? 学校に来てないの??
――もうお昼だけど、昼はどこで食べるの?
――もしかして、昨日のでヒートが来ちゃったとか?
――大丈夫?
――あとで高大の部屋に行くから。
何十件も横峯からの高大を心配するメッセージが入っていた。
昨夜は気にし過ぎだったのかも知れないと高大は思い、たくさんのメッセージが入っていたスマホをギュッと抱きしめた。
その時、突如高大の部屋のインターホンが鳴って、モニターを見ると横峯が立っていた。
「いらっしゃい!!」
高大は高揚した気持ちのまま、玄関を出た。
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