9. リセットできないのは

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 朝になっても横峯からは何の連絡もなく、ようやくきたメッセージには「今朝は別々で学校行こう」と書いてあり、なぜだか悲しくなって高大は目の奥がツンとした。  もう、今日は大学に行かなくてもいいかなという気分になり、眠れなかったのもあって、高大はそのままベッドに潜り込んだ。  高大が目を覚ますと、辺りはすでに暗くなっていて、スマホがチカチカと光っていた。  寝起きのボーッとした頭で、スマホに目をやる。  ――大丈夫? 学校に来てないの??  ――もうお昼だけど、昼はどこで食べるの?  ――もしかして、昨日のでヒートが来ちゃったとか?  ――大丈夫?  ――あとで高大の部屋に行くから。  何十件も横峯からの高大を心配するメッセージが入っていた。  昨夜は気にし過ぎだったのかも知れないと高大は思い、たくさんのメッセージが入っていたスマホをギュッと抱きしめた。  その時、突如高大の部屋のインターホンが鳴って、モニターを見ると横峯が立っていた。 「いらっしゃい!!」  高大は高揚した気持ちのまま、玄関を出た。
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