69人が本棚に入れています
本棚に追加
ガブリ、と横峯は歯を立てる。
歯が食い込むと、力が入り、横峯のものは奥のその奥まで進む。
噛んだうなじから血の味がして、それすら甘く感じてうなじをベロリと舐める。
「……だいすけぇ……」
高大が、名前を呼んで、横峯を振り返る。
「高大……」
高大は横峯にキスすると、そのまま意識を手放した。
高大が目を覚ますと、横峯に後ろからハグされて寝ていた。どのくらい気を失っていたかわからない。そっと手でうなじを探る。
ザラリと噛み跡が手に触れて、高大は自然と口もとがゆるむ。血は止まったのか、手にはついてこない。
(番ってくれてありがとう……)
高大は横峯にハグを返そうと後ろをむこうとして、止まる。
横峯のものがまだ高大の中に入ったままだった。
「えっ……えっと、大輔くん……」
後ろから前に回っている横峯の腕をトントン叩くと、横峯が目を覚ます。
「あの、抜いてもらって……いいかな……」
高大が恐る恐る言うと、横峯は少しの間の後に、首を振る。
「今抜けないから、もう少し待って」
まさか、と高大は震える。確かに、根元で引っかかっている感触がある。
「ひあっ……」
最初のコメントを投稿しよう!