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13. 俺の番
腕の中で眠る高大のそのうなじに、自分の所有印のように噛み跡がついているのを見て、横峯は自分の顔が緩んでいるのがわかった。
横峯が見たかったものが見られたのだ。かわいい巣の中で丸くなっている高大が、「噛んで」と言った瞬間理性を飛ばさなかった自分を褒めたい。
最近はずっと顔が緩みっぱなしで、横峯自身にも気持ち悪い自覚はある。話しかけやすくなった、と知らない女子にまで話しかけられるようになったのはさすがに閉口したが、話しかけやすくなった理由が恋人ができたからと知ると「応援してるね」なんて言われて自然に笑顔になってしまう。
こんな、自分のものみたいに噛んで、番にして満足している。
ずっと、多分好きだったのだと思う。
自覚なく、目で追っていた。
横峯は、高大のことを知っていた。
中学高校と同じクラスにはならなかったのは、二次性の結果を学校に提出することになっていたから、アルファとオメガは同じクラスにしないという学校側の配慮もあったのだと思う。
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