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15. 縁とは不思議なもので
気分転換にと横峯が誘ってくれたデートだったが、ここで働きたいなと高大は思った。
そう横峯に言うと、苦笑いされる。
「将来ここで結婚式したいなって思って欲しかったんだけど……働きたい、ねぇ……」
チラチラと、働いているスタッフたちを見ながら、横峯はうなる。
「まあ、オメガの社長がやってるってだけあって、変なやつはいなそうだね。ただ、変な客はいないわけじゃなさそうだからなー……」
心配そうに高大を見る横峯に、高大は眉を下げた。
「いや、そんな俺だって変なやつに絡まれてばっかりじゃないよ……今まで全然そんなことなかったし。あそこの面接官が外れだっただけで……」
「そうだろうけど……一応ね」
困り顔の高大の口の中に横峯が茶色いプチフールを突っ込む。
「ん! うま!!」
チョコレートの味のプチフールはかわいくて美味しい。隣にはまた違う形と色が並んでいる。高大は、さっきまでのことを忘れたかのように一個ずつプチフールを試食していく。
「うまっ!」
どこがどうおいしいとは言えないが、甘さもちょうど良くて次々食べてしまう。
「全部うまい! どれが一番好きかなって思ったけど、どれもうまい!!」
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