15. 縁とは不思議なもので

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「鈴木高大です。こっちは横峯大輔……」  横峯は自己紹介する高大を複雑そうに見ている。 「お二人は番になられて……ご結婚される??」  結婚式場に見学に来ているのだから、普通はそうに決まっているのだが、そこまですぐにうんと言えず高大は横峯を見た。 「ええ、いずれ」  堂々と答える横峯は、未だに警戒を解いていない。高大はおろおろしながら、佐野を見ていた。  横峯は警戒しているが、高大には温かいまなざしに見えて、笑顔を返した。すると、高大を引き寄せた腕が強くなる。 「ハハッ、そんなに警戒しなくても、私は一途ですから。番以外に邪な感情は抱きませんよ」  朗らかな態度は崩さないで、佐野は「これもオススメです」と差し出してくる。  プチシューはかわいくて、口に入れるとフワッと香って中からカスタードが出てくる。 「うまっ!」  高大は、ピリピリした横峯の口にもプチシューを突っ込む。 「ん! ……うまい……」  横峯がうなる。 「結婚式ではプチシューのタワーが人気なんですよ。クロカンブッシュって言って、高く積んだシューのひとつひとつに感謝の気持ちが込められてるんです」
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