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高大は感心したようにプチシューのタワーを眺める。フルーツも飾りつけられていて、見た目にもとても華やかなのに、なぜか派手なだけではなく慎ましくも見える。
そのクロカンブッシュに糸のように飴が絡んでいて、鳥の巣のようになっている。
「オメガの巣作りのイメージです」
笑みを深くして佐野は言う。それはそれは幸せそうに。いつの間にか横峯の顔も緩んでいる。
「私にも番がいまして。巣作りしてもらえた嬉しさをウエディングケーキに表したいと思って作りました」
そう言われてもう一度クロカンブッシュを見ると、飴にはキラキラとアラザンなどがくっついていて、フルーツの他にナッツなども散らばっている。
「アレルギーの方たちに対応する意味でも、飾っているところからの取り分け以外にもプチシューを用意しています」
視線に気づいたのか佐野が説明してくれる。
「素敵ですね」
心からそう思って、高大は言った。
佐野の笑みが深くなる。
「私も番も、あなた方がここで結婚式をやってくださったら大歓迎します」
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