全てのレイカは俺のもの

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「何してんだーー!轢くぞこらー!!」 「おい!早くそこどけっつーのお!!」 ブブッブー!ビッビビー!ボッボー!! レイカ達が通行の邪魔になってるんだ! 『ご主人様(マイロード)、お気になさらずに。 すぐに邪魔者は排除致しますね』 違う違うそうじゃそうじゃない! 『何も恐れる事はありませんわ。 我等が剣の冴え、是非ご覧あれ』 そして今度は一斉に立ち上がるレイカ達。 タタタンタタタンタタンタタンタタッ! 軽快な蹄のリズムと共に舞う氷の剣! ゲームの中の氷雪の奥義風雪の技! タンタタンタンタッタッタタッ! 街に響くはサイレンと爆発音! 『敵は全て刻んで金曜日に永久凍土行きだ!』 『羨ましい、最後に見たものが極光(オーロラ)だなんて』 『闘うなら破壊欲くらい満たされたいものね』 レパートリーの限り聞こえる決め台詞! やがて駆けつけたパトカーにも容赦なし! 楽しそうに暴れて壊すレイカ達を俺はただ。 ただ呆然と見ている事しか出来なかった……! なぜって、綺麗過ぎたから。 『ねえご主人様(マイロード)。 あなたが満たしたいのは知識欲や破壊欲とは違う欲望なのではありませんか?』 近くにいた三人のレイカ達が擦り寄ってくる。 正直、それは嬉しいけど。 彼女達はあまりに綺麗過ぎる。 そう、綺麗過ぎるんだよ。 「そうかもしれない。 ところで、俺が育てたレイカはどこにいるんだい?」
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