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『おはよう!ご主人様!』
目が覚めた時、そこに大好きな人がいて笑ってくれる。それはきっと誰もが憧れる素敵な朝。
俺のあり得ない想像の通り、目覚めるとそこにレイカが笑っていた。
アパートの狭い部屋の中央に敷いた布団の上。
仰向けに眠る俺の胸に右側から頬を寄せて。
トナカイの角を持つ美女が微笑んでいる。
リアルできれいなレイカが確かにいる。
そこまでは良かった。その次の瞬間。
『『『『『『『おはよう!』』』』』』』
俺の視界に八方から飛び込んで来る愛しい顔。
一人じゃない。左胸にも腹にも脚の上にも。
枕元に足元に脇の下にこら待て股間まで。
そっくりな顔のレイカが添い寝してる。
『『『『『『起きたよー!』』』』』』
外に呼びかけると聞こえる大勢の歓喜の声。
何と更に部屋の中にレイカが増えて行く。
タタタンタタタンタンタタンタタタン
ご主人様ご主人様と部屋を埋め尽くす。
天井も壁も見えない程に折り重なり。
いや待て重いもう無理駄目だって!
タンタンタタタンタンタタン
レイカの体重は48〜53キロ。
それが何人いればこうなるのやら。
ミシッとかバキッとか凄い音がして。
壁が天井が弾け床が抜けアパート崩壊。
俺はレイカ達と雪崩の様に放り出された。
うわあああああああああああああ!?
タタタンタンタンタンタタンタタン
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