救出されるも…

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救出されるも…

そして、長かった夜が明けた時、先輩はラブホから、とっとと退散していた。 1人、果てていた俺は朝になってホテルの従業員が部屋の片付けに来た時、ギョッとしたのを知らなかった。 あちこちに付着している精液。 切り裂かれた衣類。 そして傷だらけの体で気絶している俺。 従業員は部屋に落ちていた俺の携帯と部屋の様子を見て、直ぐに救急車を呼んだらしい。 俺は意識が浮上しねーまま、救急車で自分の携帯と共に病院に運ばれた。 無意識のうちに意識が浮上することを恐れた俺自身が意識を暗底させていたのかもしれねー。 そして、救急車を呼んだ時、事件性もあるとして警察も動き出した。 警察署にて。 「7人でラブホテルに一晩中、いただと?」 ホテル従業員からの事情聴取を行った刑事から聞かされた警部は眉を顰めた。 その7人が全員、男性だというのだ。 1人でも女性が混じっていれば、その女性が輪姦されたと容易に想像つくが、全員男性だとしたら気を失っている少年が犯されたのであろうか? 「7人中、5人は明け方、先にチェックアウトしたそうです。その後、早朝に1人。発見された少年は手術は成功しましたが意識不明です」 発見された少年の体には無数の切り傷があったという。 しかし、それだけで意識を失う程の深さは無いという。 考え方を変えると少年が発見された時、全裸な上に精液が部屋中に残っていたという事は、男性同士の輪姦か…信じられないが。
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