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嵐が去った部屋。部屋はめちゃくちゃ、私は放心状態!! 女はボンと抱き合って喜んでる!! あぁ、なんて幸せそうなお方たち……。そして女はこっちをゆっくり振り向いた。ニタニタ笑ってる! あの目のないぽっかり空いた黒目でこっちを見てる。ボンもギラリと目を光らせ血だらけの口許で舌ずりしてる!! 二本の尻尾は逆立ってる!!
こっちに近寄る!! 来るな来るな来るな!! もちろんそんなの無視されるっっ! 私は抱き締められるっっっ!! ボンは私の膝の上にいつもの定位置っっっ!!
「まだまだよろしくねぇぇぇ……あなたぁぁっっっ!!」
「にゃゃあぁぁぁぁ」
「ぎゃあゃゃゃゃゃゃゃゃゃ──それに、なんであなたなんだよぉぉぉ……」
〈ほんとの了〉
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