桜の木の下で恋をして

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4・初めての観覧車 今日は、新一と遊園地に遊びに行く予定を立てていた。 私は今日のために、昨日の夜は急いでデートのための準備をコツコツ進めていた。 洗顔して、化粧水して、顔のマッサージして、パックして、ワンピースを選んで、化粧品を入れて、ネックレスを選んで、靴を選んで、髪型に悩んで、バックを選んで、、、新一のために、デートのために準備をしてから目覚ましをかけてベットへ飛び込んで眠りについた。 そして、翌朝。 目覚ましの音で、起きた翌朝は光り輝く宝石のように感じた朝だった。 新一と待ち合わせていた駅前で、私は新一に会うための最終チェックを行い、新一と会うことをまちどうしくしていた。 新一の事を待っていたその時だった。 「あやな!!」新一の元気そうな声が聞こえた。 その返事に答えるべく、私も元気に返事を返した。 「新一!!」名前を読んだ時、恋の音がそっと聞こえるように感じた。 私のそばに、新一が近づいた時には心臓の音が自分の中でこもって聞こえてきた。 緊張気味な私に、新一がそっと話しかけてきた。 「今日の、服装綺麗だね。あと、、、化粧も靴もバックも髪型もネックレスも全部 俺の好みで好き!制服のあやなも好きで、可愛いんだけどね!」 「えっ、、、。」 私は、新一と一緒にいる時、大抵は私の服装の事だったり髪型の事はあまり学校内では聞いたことがなかったから、、、少し嬉しく思った。 「あ、、、ありがとう。」 照れくさくなりながら、返事を返したときは何だが春風を感じた気がした。 私は、続けて新一の服装の事についても褒めた。 「新一の服装も、シックでかっこいいよ!やっぱ、シック系が新一に合ってるね! 好きだよ!」 「そうか?サンキュー!」 本当に、いつもの新一って感じがしてほっとした。 すると、新一が急ぎ目にこう言った。 「早くしねぇと、花々遊園地のチケット、、、時間切れちまうから早く行こ    う!!」 「まるで、小さな子供みたいね!」 「当たり前だろ!こうゆう時は、子供みたいに戻るんだよ!」 「へぇ、、、可愛い!」 「っ、、、か、、、可愛くねぇし!」 「照れてる癖に!」 「あぁもう良い!」 学校内では、聞けていない新一の本当の声を初めて知った事で私はより、新一の事を好きになった。 そして、花々遊園地に到着すると私も人の事を言えないくらい小さい子供の様に新一と一緒にはしゃいだ。 すっかり日が暮れてしまった。 デートの最後の終わりに観覧車に乗ることになった。 観覧車に乗る順番が回ってきて新一と私は、観覧車に乗り込んだ。 二人だけでいる空間を私は何とか楽しい気分になるように、新一に話しかけた。 「今日は、楽しかったね。」 「そうだな、何をしたっけ?」 「えっと、、、ジェットコースター乗ったり、メリーゴーランド乗ったり、あと  は、、、シューティングゲームでキーホリダーをもらったりし たし、お見上げ も買ったね。」 「色々できたし満足な、一日になったと思うし、また、、、デート一緒に行こう  な。」 「うん。」 そんな、話をしている時だった。 遊園地内にアナウンスが入った。 「本日は、花々遊園地にご来店いただきありがとうございます。只今の時刻をお知 らせいたします。今の時刻は、イルミネーションが開始される18:30になりまし た。観覧車にお乗りの方は、噴水前を御覧ください。」 アナウンスが終わり、噴水前を見たときだった。 「うわぁ〜綺麗!!」 目に写ったのは、CG映像で合成された噴水と様々な色が交互に交差し合うイルミネーションだった。 私は、観覧車に乗っている事を忘れるぐらいイルミネーションに集中して眺めていた。 「あやな、こっち見てくれないか?」 「うん?どうしたの。」 新一の姿を見た時、なんだか新一は大人の雰囲気を纏っているみたいで、心惹かれた。 「今日は、俺のために女性らしい美しい服装や化粧をしてきてくれてありがと   う。」 「どうしたの急に?そんな事をいい出して。でも、私こそありがとう。私のために シックで大人な雰囲気溢れる服装と愛情を私にくれて嬉しかった。」 新一の良いところをより、知れたと思うと何だか嬉しくなった。 「俺から、最高のプレゼントを用意している。受け取ってくれるか?」 「えっ!プレゼント!!もちろん、受け取るに決まってるでしょ!」 私は、プレゼントに心躍らせた。 「あやな、俺の隣にはあやなしかいないと思ってる。これからも、この先も、 年を取ったとしても、どちらかが死のうとしても、一生俺は、あやなの事を愛してる。俺の愛情と気持ちをどうか、この光り輝く指輪で受け取ってくれ。」 「えっ、、、。まだ、心の準備が!」 私は、まさかの展開に驚きを隠せずにいた。 それでも、新一は冷静に私の手をそっと握り、薬指に指輪をはめた。 「今日も、綺麗なお嬢様にお似合いの指輪ですよ。光り輝くサファイアはまるでお 嬢様のように美しいですよ。この指輪と私、イルミネーションで光りゆく夜と友 にゆっくり浸りください。」 「は、、、はい。」 新一の言葉一つ一つが私に対しての愛情で溢れかえった。 「それでは、この素敵な夜を記念してお姫様の手の甲に花束を添えさせていただき ます。」 「チュッ、、、」 これが、私にとって新一と初めての観覧車体験になった。
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