北斗七星

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今晩はマイクが無事帰って来たのでお祝いの晩餐会をした、使用人も無礼講だ。 マイクは酔っていたけど、俺を綺麗なところに連れて行きたいと俺を馬に乗せて走らせた。 敷地内の湖だ! 敷地内に湖があるなんてどんだけ広いんだ。 「ミチオ、空を見てごらん!星が宝石みたいだろう?」 「ああ、本当だ!綺麗だなぁ」 俺は南国の空を思い出して北斗七星を探した。 「ミチオ、手を出して」 マイクは俺の指にマリッジリングをはめた。 マイクは俺を車で待たせておいてこれを買っていたのか!もう、なんていいやつだ。 それにロマンチックだ! リングには小さなダイヤも散りばめてあって星空にかざすとダイヤが星のようだ。 「マイク、ありがとう!とっても綺麗」 「ミチオ、幸せにするよ!しばらくは女に化けなきゃならなくて苦労かけるけど、ここにいるのも休暇中だけだから」 「え、何処かに行くの?」 「うん、日本にいく」 「え!日本?」 「私は外交官なんだ!」 「ミチオ行きたくない?」 「行きたいけど、俺、死んだことになってるし」 「少しいるだけだから、女に化けていれば親でもわからないよ!またすぐ別の国にいくから。私もミチオの故郷を見たいし」 「俺の故郷なんかたいしたことないよ!俺ホームシックになっちゃう。思い出させないで」
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