たつくんのなつまつり

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おばさんの いったとおり、 けいだいの まんなかに、 りっぱな おみこしが ありました。 「こども みこしを はじめるよ」 はっぴを きて、 はちまきを しめた おじさんが、 こどもたちに はっぴを くばっています。 たつくんと おねえちゃんも、 はっぴを もらって、 おみこしの まわりに ならびました。 「しっかり、 つなを つかんで いるんだよ」 ぴいぴぴぴいい わっせ わっせ わっせのせ そおりゃ そおりゃ それそれそおれえ ぴぴっぴっぴい ふえの おとを あいずに、 おとなたちが かけごえを あげます。こどもたちは、 おみこしの つなを つかんで ならんで あるきだしました。 しばらく すすむと、 せんとうの おじさんが おおきなこえで どなりました。 「そらを とぶぞお、 しっかり つなを つかんで!」 「え? 」 たつくんが、 おどろいて ふりかえると、 おねえちゃんは、 そらを みあげて、 わらいました。 「そらを とべるん だって! すごいね、 たつ!」   ほんとうに、そのとおりでした。 まえを いく おみこしが、 みえない さかを のぼるみたいに そらに うかんでいくと、 つなを つかんだ こどもたちも、 ひっぱられるみたいに そらを あるきはじめました。 「わあ……」 「どんどん、 いくぞお」 おねえちゃんが、 たつくんの ての うえから ぎゅっと つなを にぎって くれました。 おみこしは、 どんどん そらたかく のぼっていきます。
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