たつくんのなつまつり

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わっせえ わっせえ そおりゃそりゃ それそれそおれえ ぴっぴぴぴいい かけごえは おおきくなり ふえは たからかに ひびきます。 「たつ、 ほら、 もう こんなに たかいところまで きたよ」 「わあああ……」 おもちゃみたいに ちいさな やたいから、 にんぎょう みたいに ちいさな ひとたちが てを ふっているのが みえました。 「ほんとに、 おそら とんでるね」 たつくんは、 うれしくなって わらいました。 まわりの こどもたちも いっしょになって わらいました。 わっせわっせ そおりゃそりゃ  ぴりぴりぴっぴ ぴいぴいぴっぴ わっせえ わっせえ わっせえせえやあ おみこしは じんじゃの うえを ぐるりと いっしゅうすると、 こんどは ゆっくりと おりはじめました。 「ああ、 おもしろかったねえ」 おみこしが じめんに おりると、 こどもたちは かおを みあわせて わらいました。 「みんな おつかれさま。 のどが かわいたでしょう」 はっぴを きた おばさんが、 サイダーを みんなに くばってくれました。 たつくんは、 びんを かたむけて いっきに のみほしました。 「ああ、 おいしかった」 すると…… 「あれ?」 おねえちゃんの すがたが ありません。 「おねえちゃーん」 さっきまで そばにいた こどもたちも みんな ちりぢりに どこかへ いってしまいました。 あたりは うそみたいに しんとしています。
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