4 光輪君・昴《すばる》

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 ――戻っておいで、(ほたる)。  この薬と声は。頭を鋼鉄棒で殴られたような衝撃を覚える。 まちがいない、今、光輪(こうりん)君が(ほたる)(あた)えたのだ。しかも口移しで。  なんで、いやだ、やめろ。(ほたる)に触れるなよ、そいつは俺の恋人だぞ。 「くそ、紫水(しすい)……っ、早くしろ!」  (あせ)りと苛立(いらだ)ちで心が乱れる。落ちつけ、まずはこの感情を(おさ)えろ。平静を保て。(ほたる)を守るためだ、絶対にもう(かしり)を発動させるな。  けれど俺が制御を回復させる間にも、光輪(こうりん)君の横にいるらしき青龍が、(ほたる)に余計なことを吹きこんでいた。  ――雷天神は(てん)(れい)十歳前後で、生涯(しようがい)つれ添う(はん)(りよ)を感知する。だからこの(すばる)は一時の気の迷いじゃなく、本気で(ほたる)伴侶(はんりよ)になりたいと願っているんだぞ。  ――ほ……本当なの(すばる)
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