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微笑みは悪魔の調べ
(‥‥‥‥‥‥ア・ク・マ。。。)
鏡の中のワタシは、語り掛けて来た。
「キミが、ボクの姿をその様に見えてるって言うのなら、君が悪魔だからって言う理由なのかも知れないネェ。」
「‥‥‥エッ、え、えええっ!?」
‥‥‥それって、どう言う意味???
「ワタシ、悪魔なんかじゃ無いもん!」
ワタシは、鏡の中に向かって呟いた。鏡の向こうからその悪魔はケタケタ笑いながら、囁くのだった。
「‥‥‥キミは今、楽しそうに歌なんか唄ってたよネ♬‥‥‥でも、そこの排水口の辺りを覗いて御覧!さっき、キミが使った石けんの泡の毒で死んだ虫の亡骸が遺されている筈だよ。‥‥‥キミは、そんな事すらも気に掛けずに、呑気に歌を唄ってた。そんな人間の姿を見て、悪魔だって思う事の何が間違いだって言うんだい?」
ワタシは、その悪魔の言葉に耳を傾けて、恐る恐る排水口の辺りに視線を向けたのだけれど、‥‥‥虫の亡骸は何処にも目当たらなかった。
「‥‥‥何、嘘付いてるのよ!そんな虫、何処にもいないじゃ無い。。。」
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