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ワタシは、思わず鏡の向こうの悪魔に向かって話し掛けたのだけれど、既にその姿は無くなって、鏡の向こうには何時ものワタシの姿が映っていた。
「‥‥‥‥‥‥‥???」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。。。
お風呂から出て来たワタシは、それでも不可思議な出来事が忘れられずに、御飯の準備をしている母に、ふと呟いた。
「‥‥‥ねぇ、ママ。‥‥‥ワタシ、さっき、お風呂場で虫を死なせてしまった気がする。どうすれば良いのカナ?」
しかし、その後の母の言葉にショックを受けてしまい、思わず、その頃のワタシはパニックを起こしそうになっていた。
「‥‥‥どうせ、ゴキブリか何かでしょ?あんな害虫、少しくらい殺して置かないと、数が増えて仕方が無いわよ。」
「‥‥‥エェェッ!!」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥!!!
ワタシのパパのお仕事って、お寺のお坊さんなのよネ。パパとママも、日頃から仏様や神様の話を大切にしてて、この世の中に害虫なんて言う虫も雑草なんて言う草も生まれては来ないって。そんな言い方をするのは、人間の思い上がりだ、なんて話してるの。
それなのに、それなのに、それなのに。
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