渚、恋の痛みを知る

5/7

161人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
「渚先輩。お疲れ様です。」 和樹は残業してパソコンに向き合いキーを高速で打ち続けている渚の机に、カフェで買ったフルーツサンドとコーヒーを置いた。 「あ、宗像君、お疲れ。えっとこれは・・・?」 「差し入れです。渚先輩、夕飯まだですよね?」 「私の分も買ってきてくれたの?ありがとう!お腹空いてたんだよね。」 そう言って渚が財布を出そうとするのを、和樹は制止した。 「お金はいいです。俺のおごりです。」 「え?でも・・・。」 「たまには俺にも格好つけさせて下さい。」 「宗像君はいつも格好良いよ?」 「とにかく金はいりません。」 「・・・そうお?じゃあ遠慮無く頂くね。」 渚は申し訳ない気持ちで小さく頭を下げた。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

161人が本棚に入れています
本棚に追加