渚、婚活宣言する

5/5

160人が本棚に入れています
本棚に追加
/131ページ
「じゃあさ。お姉が結婚相手に外せない条件ってなに?」 夏海が興味津々という顔で渚に質問し渚は即答した。 「家事育児を率先してやってくれる人。だって私結婚しても子供が出来ても仕事を辞めるつもりないから。」 「ふーん。」 「さらに言えば・・・顔はあっさりめがいいな。塩顔っていうの?背もできれば高い方がいいし。一流企業じゃなくてもいいけどしっかり稼いで来て欲しいかな。あとは・・・浮気は絶対にしない人!」 渚の言葉に汐子と夏海はやれやれと首を振った。 「なによ。そのリアクション。」 「お姉さ。そんな優良物件と巡り会えるなんて奇跡だよ?もっと現実を見た方がいいよ?」 「渚。お母さんお見合い相手みつけてこようか?あんた一人で相手みつけられないでしょ?」 「は?私だって結婚相手のひとりやふたり、自分でみつけられるし!一年以内に結婚だってしてみせるし!」 汐子の言葉にプライドを傷つけられた渚はそう啖呵を切った。 「ほほう。一年以内ね。」 「ちゃんと聞いたからね。」 売り言葉に買い言葉で、出来もしない大見栄を張ってしまったと後悔しても時すでに遅し。 渚はしぶしぶ真面目に婚活を励む羽目になった。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

160人が本棚に入れています
本棚に追加