白い鏡

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白い鏡

彼の魂には、白い鏡という紋章が刻まれて、生まれてきた。 『白い鏡』‥‥‥ ‥‥誠実に生きることが使命であるが故、嘘や、言行一致していない人に厳しい面がある‥‥ それが自身を悩ませる問題となることが多々あるが、それは、人への優しさや、 思いやりを知っていく為の、大切な体験となるのだ、、、 白い鏡の紋章の人は、何事にも真正面から取り組み、さまざまな問題を乗り越えていく人、、、 誠実さを、周りの人間と調和させることが、白い鏡の紋章を持っている人の課題となっているようだ、、、 人にも、勿論、自分にも、季節がある。 それに気がつかないまま、がむしゃらに生き急ぐと、人は、自信を失い、自分を責め、自分を放棄し出す、、、 周りと接触しなければ、自分を、これ以上、傷つけなくて済むからだ、、、 苦しいし、悲しいし、心が痛い、、、寒い、、、向かい風の中を、凍えながら裸足で砂利道を歩いている様だと思う。 人間は、苦しい、悲しい、、、心が痛い経験は、少なくても、1度や2度はあると思う。 もっとかもしれない、、、 そんな経験はないという人に、出会ったことがない、、、苦しい、悲しい、心が痛い経験をしたことが ない人を信用出来ないと思うのは、偏見でしょうか? 苦しい経験を得て、優しさや、強さを学ぶ人もいれば、逆をいく残念な人もいるかもしれない、、、 彼は、長い年月、きっと、春や夏はなく、短い秋と長い長い冬を、、、寒い暗い冬の季節を、じっと、耐えて、静かに、 何度も何度も、彼の冬を過ごしていたのかもしれない、、、 鏡に、自身を閉じ込めると、ドアを開ければ、すぐに出れるものでもなく、複雑な迷路のようで、右へ行っても、左へ行っても、 出口がわからないまま、助けを呼ぶことも出来ぬまま、閉じ込めた自分を恨んだこともあったことだろう、、、 こればかりは、同じ経験をした者にしか、解らない毎日なのだと思う。 自分の春夏秋冬を知っても、沢山の葛藤や、迷い、悲しみはある、、、 抗うのでなく、受け止めながら、対処法を探すほかないのだと思っている。 しかし、知らぬより、知っている方が、自分を追い詰めることは、少なくなり、外へ目を向けることより、 自分の方へ目を向け、自分の気持ちと向き合う方が、乗り越えられるのだということに、 彼は、気づいたのだろうと思った。 誰かに聞いて欲しい、、、誰かに答えを教えて欲しい、、、助けてほしい、、、と、何度も考えたことだろうが、 誰かが、話を聞いてくれても、誰かが、良かれと何かを言っても、助け舟を出したとしても、 本人が、立ち上がり、そこから出る覚悟と勇気を持たなければ、どうしようもない、、、ということが結論になっていったことは、 本人はもとより、その側にいた親や家族も、遠からず、近からず、一緒に見守り、時にお節介であって、時に忍耐であって、 気が遠くなるほどの、時間が過ぎていったのだと思うが、彼が勇気と、覚悟を見せて、最初の一歩を踏み出した時を、 忘れることはない。 彼の春夏秋冬は、波瀾万丈だったに違いないが、それも、自分で決めて生まれて来たのだとしたら、 きっと、その前も、そのまた前の人生を生きてきた、歴代の彼の魂は、彼を、ずっと見守り、いつの日か、 乗り越えて、カルマを解消してくれることを願っていたに違いない、、、 歴代の魂は、あなたを愛している、、、 彼は、じっくり、自分がやりたいことを考えて、何をしている時が、自分らしく、、、 何をしてみたいのか、、、自分の人生って、、、と、それはそれは、真剣に、自分と向き合ったに違いないからこそ、 彼の人生、再出発の挑戦の旅に出かけて、世界を震撼させた流行病と、その影響下の中で、この数年を乗り越え、 ようやく、動きが見え始めた、、、彼の努力と、そばで支えた家族の思いが、実を結んだ。 彼は、今回も接客業を選んだ。 彼の経験してきた業種とは違う世界の接客業だが、彼の人生、、、自身で決め、 自身で挑戦し、闘って、色んなハードルを乗り越えて、ようやく、チャンスを自分の手で掴んだ喜びは、 なんと言えばいいか解らないくらいに、嬉しい事だったと思う。 試験を受け、資格を取得し、訓練、研修を得て、晴れて正社員となり、独り立ちし始めた彼に、幸が溢れる日々になることを、 心から願って、、、 貴方なら、もう大丈夫、、、 自分が安定していれば、自ずと、よいお客様に恵まれると、信じています、、、 白い鏡のあなた、、、毎日、鏡に映る、自分の顔を見つめて、笑顔で幸せな人生にして下さい、、、 殻に閉じこもっていた、1人の男の春夏秋冬、、、 これからは、春、夏、秋、冬、、、を噛み締めて、確認しながら前進していくことでしょう、、、。 さまざまな壁が立ちはだかるのは、そもそも乗り越えられるチカラを、持っている選ばれし人のみ。 白い鏡と赤い地球の魂の男へ捧ぐ 終わり
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