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ここはとある宇宙船の中。バババという名前の宇宙人が、四本の触手で頭を抱えて悩んでいた。
「うーん、どうしよう、どうしよう」
それを見たカカカが声をかけた。
「そんなに悩んでどうしたんだい」
「ああ、カカカ、聞いてくれよ。今、運搬中の商品の在庫を数えてみたら、数が合わなかったんだ。どうやら商品を宇宙空間に落としちゃったみたいなんだよ」
「そりゃ大変だ。すぐに回収しないと。で、探知機はもう使ったのかい」
「うん。そしたら、商品は地球という星に漂着してるみたいなんだ」
「だったら取りに行けばいいだけじゃないか」
「それが、地球という星には知的生命体がいるらしいんだよ」
「なるほど、そういう事か。もし商品がその星の文明に悪影響を与えたら、君は宇宙法で裁かれるね」
「そうなんだ。それが心配で心配で」
「気持ちは分かるが、悩んでたって仕方ない。早くその地球という星に向かって、商品を回収しよう」
「ありがとう、じゃあ進路を変えるね」
「どれくらいで地球に着くんだい?」
「一年くらいかな」
「たったそれだけか。じゃあ、さっそく行こう」
こうして宇宙船は地球に向かった。
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