第6話 目指せマントル。

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第6話 目指せマントル。

「ま、マントルぅ!? あのとっても温度が高くってドロドロしてる、アノぉ!?」 「草生えすぎて大草原」  驚きすぎた猫のアゴが落ちそうになってる。  ネムの表情は読めないな。 「アタイにも分かるように説明して」 「おバカにも理解できるように簡単に言うと、鉄も溶けて、何十万トン、何百万トンの圧力がかかる場所ですよ」  お、おう。  自分でマントル目指すと言っておいてなんだが、ネロの説明ヤバいな……  いや、まずは目指してみよう。  俺たち腐っても「世界樹」っていうファンタジー生物の一部なんだし、やれば出来るかもしれないし。  それに、俺には「穴掘り(Lv.15)」がついている! 「四の五の言ってないで、俺について来い!」 「なー、アタシチーム抜けていい?」 「別にいいぞ? ていうか、俺はマントルを一回見てみたいだけだからなー。前世の子ども時の夢っていうか」 「アンタ、ハニワじゃん!」 「だった草」  チームの皆は怖気ついてしまったか。  こうなったら俺だけで掘り進もうか……  そう思い始めた時だった。 「マントルの前にいわゆるプレートと呼ばれる、硬くて厚さ平均100Km以上になる岩盤があります。まずはそこを乗り越えないといけないですよ?」 「お、ネロ。もちろんだ。今以上掘りまくって穴掘りスキルをレベルアップしていけばいけんじゃね?」 「ですね。あとは積極的にマグマ溜りを見つけて突入していきましょう。僕の予想では、そこで熱耐性が得られるかと」 「たしかに、いい狙いだ」  ネロのヤツが俺に味方してくるとは。  意外だが、頼もしいじゃないか。 「よし、ネロは作戦担当に任命する。そして俺が特攻隊長だ!」  よし、行くぜ! 「ちょ、待って。特攻隊長ってカッコ良すぎ……!」 「なんだネス。先頭は譲らんぞ?」 「ああ……じゃあ、アタイは副長で!」 「副長? なにするポジションなんだ?」 「副長は……隊長よりも前に出るポジションだよ!(今決めた!)」 「そうか。なら実力で俺の前に出てみるんだ……な!」  ほう、ネスもやる気になったか。  しかし、もう待てない。  俺は皆を放っておいて、一気に掘り進めることにした。 「あっ、待って……! 皆、隊長を追いかけるわよ」 「「「応!」」」  ピロピロピロン♪  さっきからレベルアップの音が絶え間なく鳴っている。  でも、これくらいでは全然足りないんだろうなー。 「ネロ、方角は合ってるか?」 「うん。それは大丈夫だけど、僕の計算だと、そろそろプレートにぶち当たるよ」 「……!」  ドーン!!!  ネロの予言通り、俺の突進が完全に食い止められる。 「ネロ、これが、この硬さが100Km続くというのか?」 「ふっ。ようやく怖気つきましたか? ネオ」 「ふざけんじゃねぇ、やっと楽しくなってきたってもんよ。チームネオ、今こそ一丸となってこの壁にぶち当たれーー!!」 「「「「応!!!!」」」」
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