第8話 コア到達。〜そしてXXへ〜

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第8話 コア到達。〜そしてXXへ〜

 それから俺たちは更に深く深く潜っていった。  この先は本当に未知の世界になる……  上部マントルのアセノスフェアは、柔らかい液体の温度が約1300〜2000度、圧力は1万〜40万トン/m2、深度300Kmまで続く。  下部マントルのメソスフェアは、高温なのに高圧過ぎてまた、固体の世界になった理解しがたい世界だった。  温度は約2000〜3700度、圧力は40万〜1300万トン/m2、これが深度2900Kmまでだ。  そして、次はマントルの先、外核(アウターコア)なんだけと、ここはまた液体になる。  ただし、鉄とかニッケルが超高温で溶けた金属の海だ。  温度は4000〜5000度、圧力は1300万〜3300万トン/m2、深度は5100Kmだ。  ここまで、富士山何個分だ? 「リーダー、まだ行くの?」  猫が確認してくる。  答えが分かりきった確認を。 「ここまで来たらもちのロンだ。例え俺一人でも、消し炭になるとしても行くぜ。お前らはどうする?」 「「「「もちろんついてくよ!!!!」」」」  最後は更に絶望的世界。  内閣ならぬ内核(インナーコア)の世界。  またまた高温なのに圧力のせいで固体の世界だ。  どうやって掘り進めるのか?  カッチカチやでー。  温度は5000〜6000、圧力最高3600万トン、深度6371Km……! 「「「「硬いし熱いし死ぬーーー!!!!」」」」 「リーダー、もうダメーーー!」 「まだだ、まだ耐えるんだーーー!!」 「あっ、お星さま」 「今その星の中心にいるけどー」  永遠とも思える圧力と温度と圧縮された時間の中、  急に、スコン、という感触があった。  ブリュン。  ズリュリュリュリュ、スコン。 「えっ?」  突然周りが真っ暗になり、急速に冷えていく。  というか、掴める物が、ない。  あれ、コレ空洞にぶち当たった?  地球の中心は空洞だった? のか? 「えー、速報です。宇宙連邦によって日本国に植樹された世界樹の根が、反対側のブラジルまで達して宇宙に飛び出した模様です。宇宙連邦によると大変珍しい事例で、『宇宙樹と呼ぶに相応しい』との事です。現場リオデジャネイロより(イツキ)がお届けしました」 「ねぇ、リーダー。もしかしてアタシたち、宇宙まで突き抜けちゃったんじゃないの?」 「さすが特攻隊長! アタイはどこまでもついていくぜ」 「宇宙ハニワ大草原不可避」 「えー、僕の記憶によると、月までの距離は――――」  この後、宇宙連邦という存在が姿を現し、俺たち世界樹は別次元からの侵略に備えた生物兵器だと明かされる。  な、なんだってーー!?  ていうか、宇宙人に「やり過ぎ」だとしかられちゃった件。 「なんか俺、やっちゃいました?」  てへ。  あ、そうだ。  久々に、あれ見てみるか。 「ステータス!」  ////////// ////////// //////////  種族名 宇宙樹の根、次元樹の根っ子  レベル 1756  個体名 NEO  スキル 次元掘り(Lv.2256)、溶岩飲み(Lv.1274)、同族意識(Lv.58)、熱耐性(Lv.3056)、次元圧耐性(Lv.4078)、???(Lv.1)  ////////// ////////// //////////  ありゃりゃ、もしか成長し過ぎたか。  でも。  そういうことならば。  こっちから別次元に攻めにいっちゃいますかね……? 「つまり、次の目標は別次元かもしれんな!」 「次元ハニワは流石に草枯れる」  〜fin〜
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