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諸用により世界三首魁がひとつ、怪盗カブトムシが欠席となった月例会議!
「はーいリセットにゅ」
猫耳をピコピコさせながら、銀色のエイリアンが人類の終末を提言する!
「まてまて何をそんな乱暴な…」
緑色の液体に浸かった脳を揺らしながらエイリアンを宥める白衣姿の老人!ちゃぽんちゃぽんとした頭部の容器から直接接続された左スコープがキシュキシュと出入りする!
世界三首魁!高橋コナヲと山本ゴウロザモンエである!
「こっちが供与した兵器こっちに向けんなカスって警告したにゅ?内には入れんなずっと閉めとけってバカって警告したにゃ?ついでに起動の合図も意味わかんねぇよハゲって警告したにょ?スリーアウトじゃねぇにゅ。支配種チェンジにゃ」
怪盗カブトムシが不在故、意見は『存』一票に『亡』一票!
なにより山本ゴウロザモンエ!ちょっぴりコミュ障!
「環境活動家?カチクナイナイ?おけおけ。駆逐して環境良くしてやんにょ」
「止める!止めるからちょっと待ってくれ!」
「はぁ?ジャマしたにょはあのコソ泥にゃ?リセットに同意と捉えて無問題にゅ」
「………くっ!仕方ない!」
「お?バルする?」
「違う」
「え?デスアルテにゃ?」
「違ぁう!」
山本ゴウロザモンエは興奮に震えながら「待ってろ!」と高橋コナヲに向かい叫ぶ!
「絶対に!ぜぇったぁいにナイショだかんね!?」
「お、おぅ…」
さしもの高橋コナヲも!その勢いには頷くしかない!
「まだかいはつちゅうなんだよなんでそんなきゅ、きゅうにほろぼすとかさぁまじひとのはな…」
溢れ垂らす文句!山本ゴウロザモンエは懐からスマホを取り出し!人差し指で踏み進むはズッ友のケイバン!
「……あ、もしぃ?ごぶさた……うん、ワシ。ヘルテング博士。さぃえ〜んすっ!こないだご母堂のお葬式出れなくてごめんね?うん、違うのえっと……その時もだったんだけど、ちょっと今月ピンチでさ、うん…」
こそこそと話すがその声は明るい!自白!インサイド弁慶!
「あれ、動かせないかな?うん、うん……分かってる。でも今やらないと人類滅んじゃうんよ?うん…」
置いてけぼりの高橋コナヲ!寂しげ!耳も気持ち垂れている!
「うん、ありがとうなんとか乗り切る。まだ非人道的研究い事いっぱいあるもんね。うん、さぃえ〜んす。はーぃバイバーイ」
「あ、電話おわっ…」
「奇稀っ!『全人魅尊』の報せ!」
ぐいと差し出すスマホ画面!
其処には『たのしい人類統制計画』という、可愛らしいレタリング!
詳細は以下の通り!
『吸うと善人になれるピコサイズの機械を噴霧しちゃう。おったまげ。たちどころに隣人ラブ。だってだって、社会師範から逸脱した刹那に機械からピリッ。脳髄に微弱電流なんだもん。罪悪感さながら改革か。堪えられない。抗えないよこんなの。くやしい。善行しちゃう』
吸うと道徳的になる微粒子を散布する!
「にゃ……クソが!」
「はーっはっはぁ!」
スマホに映し出された文言を読んで、慌てて席を立とうとした高橋コナヲを、山本ゴウロザモンエがタックルで抑え込む!
「はっ、離せぇ!」
「共に心の洗濯だぁ!」
心中!首魁の矜持!
実験材料を守護るためならば、己は良心に塗れても構わないという覚悟だ!
「コナちゃんって呼ぶね!マブじゃもん!」
地球全土に!一迅の風!吹き荒ぶ!
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