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正確さなら誰にも負けない。
高校生の私は予備校の講師から言われた誉め言葉を胸に、入学試験を受けた。試験結果の記された紙の順位の欄には「一位」の数字があった。
四月の教室は知らない顔でいっぱいだ。彼らの瞳は期待と不安に染まっている。
「花恵ちゃん、何位だった? 私二十七位」
「一位……」
「いち……一位!?」
案の定、相手は目を丸くした。ただ名前の順番で座らされた私は、その声の衝撃に驚きつつも「うん……」と小さな声で返した。
「だったらさ、塾の成績もよかったんじゃない?」
「そうだね」
「へー! すごーい!」
メイクでかわいらしく飾った彼女は誉め言葉をくれる。塾の講師陣と同じように、純粋な称賛だと私は受け取った。毒が隠れているなんて、このときは思いもしなかった。
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