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誰が私を?一体誰が私を?
何の恨みが私にあったのだろうか。
――やり直して仕返して幸せになりた…………
◆◆◆
私が次に気づいた時は、別の世界に転生してファーストフード店でバイトをしていた。20歳の若い女性だ。
――やり直して仕返して幸せになりたい?
私はふと浮かんだ強烈な思いに、心を動かされた。
――ステータスオープン。
心の中でひっそりと言ってみた。
私の頭上にはとてつもない能力を示すスキルが羅列されていた。周りの誰にも見えないようだ。数百と続く私に備わるスキルの一覧を私はチラッと見た。
どうやら聖女としてのスキルは復活したようだ。
――待ってなさい。犯人を突き止めて、運命を変えてやるわ。
私は目の前にきたファーストフード店の顧客にとびっきりの笑顔で微笑んだ。
「魔導師ジーニン様。わざわざ別世界から私を追ってきてくださりありがとうございます。今日もチーズバーガーですか?」
「ありがとう、ヴァイオレット聖女様。チーズバーガーとコーラーとポテトのセットを1つお願いします」
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